いばらきサイクルツーリスムモデルルート

 「サイクリング王国いばらき」の実現を目指す茨城県では,各地の地域資源を活用したモデルルートを4つ仮説しました。

 

 

①奥久慈里山ヒルクライムルート

 県内最高峰・八溝山の山頂や里山の風景を 巡るチャレンジルート。 (中級者~上級者向け 約185km)

 

②大洗・ひたち海浜シーサイドルート

 美しく,変化に富んだ海岸線などを爽快に走り抜けるルート。 (ビギナー~上級者向け 約69km) 

 

③つくば霞ヶ浦りんりんルート

 「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を核とし た多様な地域資源を巡るルート。 (ビギナー~上級者向け 約310km) 

 

④鬼怒・小貝リバーサイドルート

 鬼怒川・小貝川の堤防を繋ぐルート。 河川堤防にサ イクリングロードを整備中(約100km)

 

 

 ①奥久慈里山ヒルクライムルートについては,地元ということもあり,昨秋にルートの一部を走ってみました。

 かわプラザからスタートし,久慈川サイクリングロードを南下。岩瀬地内で国道118号を横断し,下村田から小場を抜けて那珂川沿いへ。大桂大橋,那珂川大橋を渡り,御前山,緒川地域を抜けて,道の駅かざぐるまで昼食。ここまでは下村田地内の坂を除けば特に苦もないコースでしたが,昼食後の花立トンネルまでの坂がかなりしんどく感じました。食事をしても継続できるのがサイクリングの利点ではありますが,食事後に延々と坂を登るのはやめた方が良いかもしれません。

 花立トンネルを抜けた後は道の駅みわで休憩。そこから県道長沢線を通って山方へ向かいましたが,美和から山方へ抜ける長沢峠がきつかったです。

 そして山方を抜けてスタート地点のかわプラザに戻ってゴール。約75㎞の距離でしたが,坂道が多く,これはビギナーにはおススメできないルートだなと思いました。茨城県の構想では,これに八溝山頂への登坂が加わるわけですから,ヒルクライム仕様車に乗るマニアにお任せしましょう。

 ただ,マニアだけの満足度が高いのでは片手落ちですので,ビギナー向けに久慈川サイクリングロードを整備してもらいたいものです。

 

 

 ②大洗・ひたち海浜シーサイドルートは,最もビギナー向けのコースと言えます。

 コースが平坦で,海を眺めながらのサイクリングは他に代えがたい感動がありますのでビギナーのモチベーションを高めやすいからです。

 私はこのエリアをサイクリングすることが多いのですが,ロードバイク以外にもクロスバイクやミニベロに乗る人も見かけるようになり,サイクリングの多様性が感じられるコースです。

 県と地元自治体には,海と涸沼という最高の地域資源を活かし,屈指のサイクリングルートを作ってほしいものです。まずは,涸沼観光センターに更衣室やシャワー室を設置しサイクルベース化すること,涸沼南岸の堤防道路を舗装すること,平磯地内に申し訳程度にあるヘルスロードを整備・延伸することでしょうか。

 

 

 ③のつくば霞ケ浦りんりんルートは,大きく分けて,霞ケ浦周回ルートと,筑波山を横に見ながら土浦から岩瀬までを往復するつくばルートの2つになります。

 霞ケ浦を1周すると100㎞を超えますのでビギナー向けではありません。私は昨年8月にトライしましたが,断続的に襲ってくる熱風に体力を奪われ、早々にリタイアした経緯があります。

 つくばルートは,サブルートの筑波山ヒルクライムを行わない限りは平坦なビギナー向けのコースです。個人的に好きなのは,モトクロス風のアップダウンが続く部分です(写真参照)。このような遊び心のあるアトラクションは,ビギナーを飽きさせないためにも大事かなと思います。また,土浦からスタートした場合,往路は緩やかな登り坂が続くので、帰り道は緩やかな下り坂をすいすいと漕いで帰って来られるところも魅力です。

 ただ,北の折り返し地点である岩瀬休憩所が余りにも殺風景。桃源郷を求めてライドしたわけではありませんが,もう少し何かあって欲しいと一抹の寂しさを覚えた記憶があります。休憩所を現状のままとするならば,例えば岩瀬町内のカフェや食堂などを巡りやすいように道路を整備をすれば,サイクリストの楽しみも倍増し,サイクルツーリズムという概念が具現化することになるかもしれませんね。

 

 

 ④鬼怒・小貝リバーサイドルートは,個人的に全くもって未踏の地です。自動車で行くこともないエリアです。このエリアを走るならば、霞ケ浦南部にある和田公園を起点に利根川を経由して,鬼怒川・小貝川沿いを途方に暮れながら北上してみたいです。